僕の通算5本目となるギターは、Gretsch White Falcon Jr.でした!
・・・ついにモノホンのグレッチギターという、ちょっと良いやつに手を出し始めましたよ〜。
それでもJr.を選んでるあたり、一筋縄では行かない人生を歩んでおりますな!
というわけで、Gretsch White Falcon Jr.を紹介します!
Gretsch White Falcon Jr.・・・こんなギターやった
Gretsch・・・甘美な響きよ、、、
FenderやGibsonと並ぶ、アメリカンギターの代表格だと思っています。僕は。
向こうが社長令嬢なら、こっちは田舎の貴婦人・・・そのパーツの綺羅びやかさと相反して、どことなく芋臭さ(カントリーっぽさ)が残るルックスがこれまたグレッチギターの魅力ではないでしょうか。
チェットアトキンスやブライアン・セッツァーなど、主にカントリー~ロカビリーのギタリストがグレッチギターを愛してきました。
グレッチギターの歴史は1950年代のアメリカからスタートしていますが、1960年代後半にボールドウィンに買収され、一度その歴史が幕を閉じます。
その後、1990年代に神田商会がその権利を獲得し、グレッチギターはMADE IN JAPANアイテム(寺田楽器製)となりました。
今回のWhite Falcon Jr.はそんなジャパングレッチ時代に生み出された一本。
1999年~2002年の間に発売されたWhite Falcon Jr. (7594JR)です。
本家White Falcon 7594のダブルカッタウェイモデルを一回り小さいサイズで作ってあるんですね~。
「フルアコは大きすぎてちょっと・・・」という方にも楽しめるファルコンということで、一定層には需要があるんじゃないかな。
僕の中では、最近だとmiwaさんが紅白で使っていたモデルといった印象があります。
ちなみに、この時代のグレッチには「Black Falcon」というモデルも存在していますが、Black Falcon Jr.が公式に発売された記録は(僕が調べた限りでは)ありませんでした。
ただ、ACDCのマルコム・ヤング氏がBlack Falcon Jr.を所有しているという記事がYOUNG GUITAR刊行のGretschムックに掲載されていましたので、ワンオフモデルとかオーダーアイテムとして存在していたのかもしれません。
また、カントリークラシックを小型化したCountry Classic Jr. (6122JR)なるギターも存在しています。
スペック
「腐ってもグレッチ」とは良く言ったもので。(言ってない)
やっぱりヘッドにこのGRETSCHエンブレムが輝いているだけで違うわけですよ。
最近はエレマチもちゃんとGRETSCHって書いてあって、なんかずるいよな!
ホワイトファルコンはこのヘッドシェイプが特徴的ですよね。
ピースしてるみたいな感じのふた山タイプ。
ホワイトファルコンにはGroverのインペリアルペグが付いている印象が強いですが、Jr.についていたのはグレッチロゴ付きのロトマチックタイプでした。
後述するFSRモデルはここにシリアルが入ってるみたいです。
99年~02年当時のファルコンJr.はヘッド裏のシリアル無し。
トラスロッドカバーはゴールドスパークルのファルコンカバー。
エボニー指板。
バインディングにもゴールドスパークル入り。
ブロックインレイはパーロイドじゃなくて貝っぽい感じ。
昔のカタログにはパールって書いてあった気がします。
ダブルカッタウェイボディにモノホンのfホールが2つ。
ソリッドギターだとボディ材への言及があるのが普通ですが・・・ホロウギター故かボディ材について触れている文献は探せませんでした。
ただ、初期のファルコンのカタログにはメイプルをボディとネックに採用してあるという記述があります。
ボディサイドには3枚の板をラミネートした3プライの板を曲げたものが採用してある・・・っていうのがグレッチの伝統的な作り方みたいです。
fホールの中にスマホつっこんで撮影したものw
下がボディ底面なんですが・・・なんか細かい板が並べてあるような感じの構造になってますねえ。
縦に立っている木がセンターブロックなのかな?(ちがう)
こういうの、ブレーシングっていうんだよな!
U.S.PATの刻印が入ったフィルタートロン。
ピックアップカバーもゴールドです。
一説によると、ファルコンやペンギンに使われたゴールドパーツは金属の表面に24金のメッキが施してあるんだとか、、、
ブリッジはなにやらローラーサドルのもの。
このモデルは純正品だとビグスビーアームがついていたので、それに合わせたブリッジが採用されていたのかもしれません。
僕は中古で買ったので、キャデラックテールピースに付け替えられた状態での入手でした。
個人的にはこっちの方がファルコンっぽくて好きかなw
(形状的にペンギンのキャデラックテールをつけたのかも??)
金色のピックガードにはファルコン(ハヤブサ)のイラスト入り。
これまた金色のボリュームノブはGアロータイプでした。
ファルコンには「ファルコンノブ」が採用されてる方がそれっぽい感じがありますけど、70年代ぐらいのファルコンってアルミノブが使われたりしたこともあるし、Gアローでもアリなのかな。
fホールの隙間からモデル番号とシリアルが見えました。
997594JR-28・・・99年製の7594JRで、28番目に作られたとか、そういうことですかね~??
グレッチハードケース付き。
何気にこれもファルコンやカントリークラシックのJr専用だと思うとちょっとレアだったり・・・?
と、まぁそんな感じで!
とにかくなんだか豪華な感じのギターなのです。グレッチは。
見て良し!
弾いてよし!みたいなところかな!
ワイとGretsch White Falcon Jr.の思い出
ここからは誰得コンテンツでございます。
僕とホワイトファルコンJr.の思い出です。
大学生の頃から輝いて見えて仕方なかったグレッチギター。
3本目のギターはそんな想いを引きずって購入したElectromaticだったのですが・・・ああいう弟分みたいなヤツをゲットしちゃうと、やっぱりモノホンが欲しくなってしまうのです。
4本目のギターを買ってから2年後、2006年の冬・・・御茶ノ水に「Epiphone Casino」を見に行ったんですよ。
もう、グレッチ欲しい熱が一周しちゃって「本当にグレッチが欲しいのか?」と、わからなくなってたんですよね。
それで自暴自棄になって・・・「シルバーファルコンJr.とかあるなら買いたいけども!(ない)」みたいな事を日々考えていたのです。
それで「なんかグレッチじゃなくてCASINOのチェリーサンバーストでいいんじゃないかって思えてきた」みたいな境地に辿り着いて・・・御茶ノ水に行ったのです。
それで1件目に立ち寄ったシモクラセカンドハンズにて・・・出会ってしまったのでした。
ホワイトファルコンJr.に。
初めて観たファルコンJr.はそれはそれは輝いて見えまして・・・。
(やっぱ「Jr.」ってところが特別感あったのよね)
当時の彼女に「買っちゃえば?」とか言われ、貯金を全部はたいて現金一括でポーンと買ったのでした。
※価格は20万円しないぐらいだったと思う。。。
そしてその足で彼女の実家に向かい、「お義父さん、娘さんをください」をしてきた・・・というのは余談である。
さて・・・その頃はコピバンの活動が盛り上がっていた時期でして、このファルコンで何回かステージに立たせてもらうことがありました。
社会人だったのに大学の文化祭に出させてもらったりもしたなぁ、、、(上の暗い写真がソレだ!)
フィルタートロンの音はとても素直で、アン直だとポロンポロンと甘く、歪ませるとザクザク言う感じがたまりませんでした。
ただし箱ギターゆえのハウリング対策には非常に苦労した思い出も。
2008年に新しいギターを買ってもらうまでかなりメインで愛用させてもらってましたが、その後引っ越しに伴いハードケースへ・・・。
次に明けてもらえるのは2020年のことでしたとさ。
おわりに
90年代のジャパン・グレッチ(寺田楽器製)は、評論家の評価としてはオールド、ヴィンテージグレッチに比べるとあまり良いものではないかもしれません。
ただ、僕が触ってみた印象だと、価格相応に丁寧に作られたギターという感じですね。
変な癖もないし、・・・ものすごくカッチリできてるギターです。
なので、もっと評価されてもいいんじゃない?w
ちなみに当時はこのJr.シェイプこそがすごく尖ってる感じで好きだったんですが、やっぱりおじさんになってくると丸くなるものですな。
今ではスタンダードなグレッチの箱シェイプが欲しくなってます。
何度となく「こいつを下取りに出してシングルカッタウェイのホワイトファルコン(6136)を・・・」と企み、都度「アカンアカン・・・」とw
そうそう、後日FSRモデルとしてファルコンJr.は何本か復活したみたいです。
FSRっていうのはFactory Special Runってことで、まぁ特別生産品ってことみたい。
[参考]横山健さんのオフィシャルブログ
FSR版だとノブもGアローじゃなくてファルコンノブ(アロージュエル?)が採用されてます。
このノブ1つで2,000円とかすんだもんな・・・。ほんと豪華。