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マグネット交換で安ギターのピックアップを安価にアップグレード!

投稿日:13/10/2022 更新日:

安ギターを買うと、ちょこちょこパーツ交換をして「使えるヤツ」に育てたくなります。
これが安ギター愛好家の宿命ですよね・・・。(結果、もう一つ上のグレードのギター買えるだけ資金をつぎ込んでしまうという)

そんなパーツ交換の肝となるアイテムに「ピックアップ」があります。

ギターはもちろんボディの木材から電装系、組み込みの職人技などすべてのバランスでもって出音が決まるわけですが!
それでも出音に対してのピックアップが占める割合というのは大きく、多くの安ギター愛好家が「いつかはこいつのピックアップを交換してやるんだ・・・」という想いを抱きつつ、日々ギターを奏でているのです。

ただ、ね〜・・・。
ピックアップって高額なんですよ。

なんだったら中古の安ギターが2〜3本買えるぐらいには高い。
ゆえに、なかなか手が出ないのであります。

そこでおすすめしたいのが、安価な「マグネットの交換」であります!
これね、なんだったらピックアップを交換するよりも簡単なので、安ギター愛好家には試してもらいたいカスタムですよ〜!!

ピックアップのマグネット交換をする理由!

エレキギターに搭載されている「ピックアップ」にはマグネットが仕込まれています。
このマグネットがポールピースを帯磁させ、ギターの弦の揺れをコイルを介して電気信号に換えているわけですよ!(たしかそんなんやった)

そういう仕組みなので、安ギターのピックアップであろうとも漏れなくマグネットは搭載されております。

・・・が!!

安ギターの場合、このピックアップに「フェライト系」と言われるセラミック製のマグネットが用いられていることが多いんですね。

一方、高級なピックアップだと「アルニコマグネット」なるものが搭載されているものが多いです。

そしてアルニコマグネット・・・売ってるんですよこれが。
(僕はフロント用にアルニコ2、リア用にアルニコ5を買いました)

つまり、ピックアップのマグネットだけをフェライトからアルニコに交換するということで、安ギターのピックアップも高級なものに変えられる(可能性がある)というわけだ!!

フェライトとアルニコの特性的なお話

詳しいことはわかりませんが、フェライト系のマグネットというのは通り一遍等な音というか、どんなピッキングをしても元気にズバーンという音が出るという、そういう特性をもっているそうです。

一方アルニコマグネットを使ったピックアップだとピッキングの強弱で音のキャラクターが変わるというような特性がある、と。

そうなんですよね。
だから安ギターのレビューみたいなのを見ると、だいたいハイゲインで「ギャーン!」って弾いてて、それを見た人が「あれ、意外と良い音してる・・・」とかコメントしてるんですよ。

ゆえに、「無駄にハイゲイン」とか「ピッキングニュアンスが伝わらない」とか言われてしまうのであります。

ただし、リプレイス系の高価なピックアップでもハイゲイン特性のものにはセラミックが使われていたりするので、フェライト=悪というわけではないです。
要は「適材適所」ってところですね。

※僕は今回、特に目指したい方向性もなくマグネットを交換するぞー!!

実際の交換方法

ではどうやってピックアップのマグネットを交換するのか?という話ですが・・・板タイプのマグネットを使っているピックアップであればドライバー一本あればOKです。

ピックアップをギターから取り外し(その場合にハンダを外した方がいい場合もあります)、ピックアップの裏面に止まっているネジを外し、中に固定されているマグネットを交換するだけ。

裏蓋を外すと、こんな感じでスペーサーに挟まったポールピースとマグネットが出てくると思います。

マグネットの磁力で強力にポールピースとくっついてしまっていますが、ちょっと力を入れてやれば外れます。
※場合によってはピックアップ裏面のネジを外さなくてもマグネットを押し出す形で交換できる物もあるかもしれません。

周りについている白いものはロウですかね。

交換の前後でマグネットの磁極が変わってしまうと出力位相が反転するということが起きるので注意しましょう。
(言うて、位相が反転するとどんな悪影響があるのかは僕にはわかりませんが。。。)

マグネットは縦に半分にしたときに、片方がS極、もう片方がN極という仕組みになってます。
なので、元のマグネットを横からくっつけてみて、極性を調べてから取り付けると良いです。

※言うまでもないですが、S極とN極が互いに惹かれ合い、SとS、NとNだと反発しあう性質があります。

ちなみにこの構造のピックアップであれば、前述したとおりマグネットがポールピースに触れることで帯磁しているので、マグネットを取り外すとポールピースはただの金属の棒になるのですが・・・中にはポールピースそのものがマグネットで出来ているものも。

その場合はバータイプのマグネット交換ではなく、ポールピースを押し出して交換・・・という感じになるようです。

マグネットの見分け方(フェライト・アルニコ)

ちなみに・・・自分のピックアップのマグネットがフェライトなのかアルニコなのかわからん・・・ってこともありますよね。(というか普通はそうですよね)

ピッキングニュアンスなんて・・・ある程度ギターを触ってきた人じゃなければわからんのだ。。。
(だったら交換しなくてもいいんだけれどもw)

その場合には、マグネットの「色」を見ればある程度予想がつけられるそうです。

黒いマグネットであればフェライト、ちょっと金属っぽい見た目のマグネットならアルニコ・・・といった感じに。

ちなみにアルニコは「アルミニウム、ッケル、バルト」の頭文字をとったもの・・・つまり合金です。
一方フェライトは酸化鉄をベースに他の物質を混ぜて焼いたものということで、陶磁器(セラミック)に近いと言われています。

というわけで、黒いマグネットが付いているギターだったら、とりあえずアルニコに交換してみても面白いのではないでしょうか。

交換してみてどうだった!?

さてさて・・・僕も手持ちギターのマグネットを無事交換しまして、弾き比べ・聴き比べをしてみました。

ぶっちゃけ・・・わからん。
って言おうと思ったんですけど、、、あれ?結構いいですよこれ。

まぁ、ギターに関しては「良い」っていうのが本当に主観になってしまうので何とも言えませんが・・・安ギター特有のジャリッとした音から若干丸くなったような・・・そんな感じがありました。

実際に出力波形を比較・・・等はしていないんですけども、他ブログでそれをやられている方の結果を見ても、たしかにそういう音になる傾向があるようです。(プラシーボ)

なので、フェライトの元気な音が嫌だとか、もうちょっとピッキングニュアンスで遊びたいとか、よくわかんないけど交換とかして楽しみたい・・・って人にはおすすめの簡単カスタムなんじゃないかと思いました!

安ギターのマグネット交換、実は理にかなってたり・・・?

ところで・・・ピックアップの出力って当然マグネットの特性だけでは決まらないわけですよ。

僕が知っているところだと、コイルの巻数っていうところも関係してて、巻数が多くなれば抵抗値が高くなって、音も大きくなる・・・とかだったかなと。

で!!

思うんですけど・・・フェライト使ってるピックアップってそもそもマグネットでハイゲインになりがちなのであれば、ちょっとコイルの巻数抑えてあったりしないですかねえ??(妄想)

もしそうであれば、アルニコを使うことでより「枯れた音」感の演出ができるというか、よりモダンなピックアップ(言うて音はクラシックなw)に近づけるんじゃないでしょうか・・・!

おわりに

というわけで、安ギターのマグネット交換楽しいぜ!って話でした!

アルニコマグ自体はサウンドハウスさんとかChuyaさんとかで1kぐらいで買えると思います。

ピックアップを交換するのに比べて非常に安価に、そしてハンダ付け等もないので簡単にできるカスタム・・・と思ったらワクワクしますよね。

もうわしゃ手持ちの安ギター、全部マグネット交換したいぐらいですじゃ!!!

(ただし、コンデンサー交換ぐらい眉唾みたいな話かもしれませんがw)

後日追記

よくよく調べてみたらPRSでもHFSとかDragon Iとかはセラミックなんすよねえ。ほんと、適材適所。どんな音が必要なのか?の答えが先に必要なのじゃ。

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